雨音をとめる
マツダの自動車って、雨音大きくないですか?
中低域の車内騒音を吸音する為、天井は柔軟性のある素材と僅かな吸音材で構成されています。
今回は、そんな設計思想を無視し、雨のボタボタ音をどうにかしようと思います。
下準備として、A・B・Cピラーのカバーを取り外し、次いでトップシーリングを撤去します。
床やドアと異なり、この作業は簡単です。
カプラーやウォッシャー液チューブを引き抜き、リアゲートから取り出します。
寸法的にはキチキチなので、二人で作業する方がいいでしょう。
ウォッシャー液チューブをカプラーから引き抜くとき、洗濯ばさみの様なピンチで両側を挟んでおきましょう。
圧が掛かっているので、ウォッシャー液が流れ出しますので。
トップシーリングは柔軟性のある天井と吸音材の組み合わせで、天井と屋根の空間を利用した中低域吸音を狙っていると考えられます。
車体側の天井には、高張力綱のフレームが走っています。
今回は、工業分野で実績のある、積水化学 カルムーンシートを取り付けます。
ちなみに、姉妹品とされているレアルシルトは、騒音対策に使えません。
その様な性能を有していないのが理由です。
自己粘着性があるので、この様に切って貼り進めます。
バッキング材に厚みがあるので、金切りはさみが必要です。
曲面の大きな部分は小さめにカットして天井となじませ、平面面積の70%へ取り付けます。
カルムーンシートの端部はガラスクロステープで補強します。
自己粘着性だけでは、夏場に剥離してしまいます。
(床に設置する場合でも、剥がれるのを防止するために必要です)
断熱を目的に、3M シンサレート(吸音機能付き品番)を設置します。
断熱材として高性能とは言えませんが、それなりの性能を有しています。
カタログには騒音を吸音するとありますが、実際の環境で感じ取れるような吸音性能は全くありません。
自動車メーカーは吸音目的にピラーなどへ設置していますが、おまじないにもなりません。
これは実験すればすぐに体感できる事実です。
今回は寒いのが嫌なのでギッシリ設置しました。
内装を取り付けると完工です。
雨音はかなりまろやかになりましたが、低周波音ばかりになるので違和感を感じるかも知れません。
そう言う物です。